庭の千草(The Last Rose of Summer)
庭の千草も虫の音も
枯れて寂しくなりにけり
ああ 白菊 ああ 白菊
一人遅れて咲きにけり
露にたわむや菊の花
霜におごるや菊の花
ああ 哀れ哀れ ああ 白菊
人の操もかくてこそ
この曲の原タイトルは「The Last Rose of Summer」(夏の最後のバラ)といい、
アイルランドの国民的詩人トマスムーア(Thomas Moore/1779-1852)による詩に、
ジョン・スティーブンソン(Sir John Stevenson/1761-1833)が曲をつけたもの。
本来はひっそりと咲く一輪のバラの花の事を歌った曲ですが、
この曲が日本に入ってきた当時は明治時代だったため、
バラの花は一般的ではありませんでした。
そこで、作詞をした里見義はバラの花を、
当時日本でもっとも一般的だった花「菊」に置き換え歌詞を作りました。
本来の歌詞とは、内容は変わってしまいましたが、
日本的な、素敵な歌詞だと私は思います。
1884年(明治17年)には小学校の音楽の教科書に掲載されたそうです。
庭の千草 (cafe consert in AIOI)