下市の子守唄



ねんねしなさい おやすみなさいよ
鳥が鳴いたら 起きなさいよ
泣いてくれるな  泣かんでもさへもよ
守がどんなと思われるよ
守が憎いと 破れ傘させよ
可愛い我が子にみなかかるよ

ねんねころいち 天満の市はよ
大根たばせて 船に積むよ
船に積んだら どこまで行くかよ
木津や難波の橋の下よ

奉公する身と 千石橋はよ
金につられて 苦労するよ





奈良県民謡(吉野郡下市町幸町)。

日本の子守唄によくある、子守り奉公の辛さが歌われている曲ですが、

不思議な事に、二番以降の歌詞が大阪民謡の「天満の市は」と酷似しています。

大阪で歌われていた『天満の市は』が奈良県の吉野に伝わったのか、

吉野で歌われていたものが大阪に伝わったのか・・・

真相は謎ですが、歴史的にこの二つの場所がつながっていた、

という事になりますよね。

おもしろいですね〜♪



<参考文献> 
牧野英三『五線譜生きる大和の歌』(音楽之友社)
牧野英三『日本わらべ歌全集 17上 奈良のわらべうた』(柳原書店)

 

 

 

 

 

下市の子守唄




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